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欠乏が依存を生む。

May 26, 2016

 「欠乏」についての記事を書いて以来、「幸福論」を考える上で、「欠乏の克服は避けて通れないよなぁ」などと考えている。以前、「依存」についての記事を長期に渡って書いていたことがあったんだけど(タグ付け「依存シリーズ」参照)、まさに依存を生み出すのは「欠乏」なんだということに気付いた。

 

 お金がないから、借金取りに追われる。愛のない家庭で育ったから、愛を語る男に騙される。締め切りに追われる仕事をしてるから、猫の手を借りるように、仕事の出来ないスタッフを雇い続ける。仕事がないから、安い賃金で働かされる。etc…

 

 「幸福とは依存の克服」と言ったけど、「欠乏の克服」と言い換えてもいいかもしれない。

 

 これは科学的に証明されてることなんだけど、人は欠乏の中にいると、判断力が低下するんだそうだ。

 

 ブラック企業に勤めていながら、転職しない人は、その日1日を乗り越えるのに必死で、転職活動を始める気力が湧かない。正常な判断力があれば、すぐにでも転職すべきなのは明らかなのに、エネルギーの欠乏が、ブラック企業にとどまらせるという悪循環を作っている。

 

 だから、僕は一般的に言われる「仕事を辞めるのは、次の職場を見つけてから」という考え方に懐疑的だ。正常な判断力を失ってるときに、転職活動して、いい会社を見つけられるはずがない。どうしようもなく疲弊してるなら、まずは仕事を辞めること。少し休んで、正常な判断力を取り戻してから活動したほうが、成功率も上がるし、長期的に見れば効率的だ。まぁ、そのためには、ある程度の貯金が必要だけど。

 

 

 昔、楽器店で営業の仕事をしていたことがある。ギリギリ達成できるかどうかの個人ノルマを課す職場だった。この「ギリギリ達成できるかどうか」というところが、月々の売り上げを伸ばしている部分は、確かにあるのだろうけど、長期的な戦略を立てる時間がなくなるという問題点もはらんでいた。

 

 その会社では、営業マンはみんな、過去にセールに来た顧客に電話をかけたり、家まで行ったりして営業をかけるんだけど、その月のノルマばかりに気を取られ、誰もホームページを作ろうとしなかった。ほんの7年前のことだ。これだけインターネットが普及している時代に、その店にはホームページがなかった。

 

 通販を出来るようにすれば、月々のノルマも幾分ラクになるかもしれない。だけど、実際にホームページを作っている間は、営業をかけることが出来なくなるので、その月のノルマ達成は絶望的になる。ましてや、すぐに売り上げが伸びるという保証もない。検索に引っかかるようになるには、数ヶ月のタイムラグだってあり得る。だから誰も作ろうとしなかった。明らかな損失である。

 

 

 

 

 「取り敢えず、今!この瞬間をどうにかしなければ!」という苦境に立たされた時、爆発的に能力を発揮することは、往々にしてあるけれど、長期的に見ればそれは必ずしもいい判断だとは言えない。能力を爆発的に発揮することは、短期であるから意味があるのであって、それを長期的に発揮しようとすれば、魂が疲弊する。

 

 

 

 

 転職しようと思ったら、まずは休息を。

 

 

 

 

 

 

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