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ブラック企業を辞められない心理を行動経済学から読み解く。『いつも「時間がない」あなたに』レビュー。

October 23, 2018

 この本を読んだのは2〜3年前なのですが、最近になって自分の思考と結びついた点があるので、明文化しておこうと思います。

 

 まずは本のレビューから。読了したのが随分前なので、多少記憶と内容に相違があるかもしれません。悪しからず。

 

 この本では、行動経済学の観点から、終始「時間がない状態」を「お金がない状態」に例えて説明されています。すなわち「欠乏」であると。

 

 いつも忙しく、時間がないと言っている人は、借金に追われている人と同じ心理状態におかれます。「目の前の時間をどう捻出するか」という思考は、「目の前の借金をどうやって返済するか」という思考と非常に近い状態で、長期的な視点や正常な判断力も失われます。


 ほんの少し切り詰める事で、借金を返済し、借金がなくなることで自分の利益が倍増するとわかっていても、欠乏の心理状態に陥ると、ほとんどの人は、悪循環から脱出するということに無気力になるんだそうです。

 

 この本には、合理的に時間を捻出する方法なども、過去の事例も踏まえて明示されていて、私が過去に読んだ中でも、トップ5に入るぐらいのお気に入りなので、ぜひぜひみなさん読んでみて下さい。

 

 

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 さて、ここからが最近の私の気づきですが、この「欠乏」の考え方、幸福感にも完全に当てはまるんじゃないかということです。


 つまり、「自分は不幸である」とか「何をやってもうまくいかない」という状態は、幸福感の「欠乏」で説明できるんじゃないかと。ストレス過多の状態では、毎日そのストレスに対応することに時間を奪われてしまい、長期的な視点や正常な判断力も失われるのではないかと。

 

 私がブラック企業に勤めていた頃、転職すれば解放されるとわかっているのに、毎日の疲弊で転職活動に踏み出すことさえできませんでした。挙げ句の果てには、自分の中で認知的不協和が起こり、転職活動をしないことを正当化する思考が生まれます。これは本当に危険な状態で、転職するより自殺するほうが簡単なように思えてくるんですよね。ん〜思い出したくない。

 

 で、その状態から抜け出すにはどうすればいいのかといいますと、答えはとても簡単。借金の返済と同じです。


①ストレス(借金)を増やさない。
②ストレス(借金)の根本を終わらせる。


 私の例でいうと、転職ですね。少しつらくても切り詰めて転職活動をし、ストレスが永遠に降りかかる状態から抜け出すことです(まぁこれが欠乏の心理状態では恐ろしく難しいんですが)。

 

 そして、お金持ちが資産運用等で勝手にお金が増えていく仕組みを作っているように、幸福度の高い人は、自分の幸福度が勝手に高まっていく仕組みを作っています。つまり、それが社会貢献・他者貢献や、感謝の気持ちを伝えることなのではないかと。

 

 思えば、「ストレングスファインダー」の著者であるトム・ラスが「幸福の習慣」の中で、幸福な状態になるための「5つの要素」を明記しており(これらの要素は、大統領選挙などの統計調査で有名な米・ギャロップ社が世界150カ国における調査の結果、導き出したもの)、その中の一つとして「地域社会への貢献」をあげています。


 また、アダム・グラントの「GIVE & TAKE」でも月40時間をボランティア活動に費やすことで、幸福度が高まることが書かれています(私が不登校生支援をしてるのは、これらの本を読んだから、というのもあります)。

 

 人への優しさは循環し、いつかは自分に返ってくるものですし、たとえ返ってこなくても、人から必要とされることで自分の存在意義を再確認できます。


 また、幸福感が欠乏している状態のとき、人はなかなか他者に対して優しくなれず、場合によっては人を傷つけてしまうこともあったり、人からしてもらったことへの感謝も忘れ、孤立するという負のスパイラルにどんどんはまっていきます。

 

 自分がつらい時こそ、他者に手を差し伸べること、人に感謝することが、幸福感の欠乏から抜け出すための近道なのではないでしょうか。

 


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